ECサイトを運営していくなかで、重要な指標であるリピート率。
リピート率がわずか数%違うだけで、売り上げが数倍変わってくるというケースも少なくありません。
今回はそんなリピート率の基本的な解説から、リピート率を上げるために重要な施策をご紹介してきます。
リピート率とは?
リピート率とは、一定期間で新規のお客様たちがどれくらい再度購入してくれたかを指します。
よく使われる計算式は、以下の計算式で表されます。
リピート率=特定期間のリピート客数÷特定期間の新規顧客数
特定期間に10,000人のお客さんが新規を購入したとして、そのうち2,000人が2回目以降の注文をしてくれた場合以下のようになります。
2,000人(リピート客数)➗ 10,000人(新規顧客数)= 0.2 ≒ 20%`
多くの場合は初回から2回目の購入を指しますが、ECにおいては、2回目から3回目などの各段階でのリピート率を測定しておくことも非常に重要になってきます。
リピーター率と混在には要注意
また、混在しがちなのがリピーター率。
リピーター率は、全購入の売上金額や顧客数に対して何パーセントがリピーター客によるものかを示す指標です。
一見するとリピーター率が高いということは良いように見えますが、見方によっては新規顧客を取り込めていない、というデータにもなってしまいますので注意が必要です。
リピート率が重要な理由
さて、なぜリピート率が重要なのでしょうか?
それは、数%の違いが、数倍の売上の変化になってくるからです。
例を出して考えてみましょう。
・毎月10,000人の新規顧客がいる
・注文単価は5,000円
という店舗だったときに、以下の2パターンで1年間の売り上げはどれくらい変わると思いますか?
Aパターン:初月から2ヶ月目のリピート率は30%。2ヶ月目以降は80%でリピート
Bパターン:初月から2ヶ月目のリピート率は20%。2ヶ月目以降は70%でリピート
結果はこちら。予想よりもどれくらい違いましたか?
累計注文数 | 売上 | |
Aパターン | 230,121件 | 11.5億円 |
Bパターン | 178,070件 | 8.9億円 |
毎月新規顧客が入り、その翌月以降はリピート注文が入ってくるため、以下の計算している図のように、積み上がった売り上げ出来上がっていきます。
このようにたったわずか10%の違いだけで、1年間で売り上げが1.3倍も異なっています。
この差は運営年数が長くなればなるほど差が広がります。
数年もたつと数倍もの売上差になってくるため、リピート率の重要性がよくわかるかと思います。
ECサイトのリピート率の平均とは?
さて、一般的になECサイトのリピート率はどれくらいなのでしょうか?
ここでは、一般的なECサイトのリピート率の平均値をご紹介します。
ファッション系ECでは35%
ファッション系はリピート率が平均程度出やすく、ファン化が既にされていることや新作やシーズンごとにリピーターを増やすことができるため35%ほどと言われています。
化粧品・食品などの消耗品ECでは50%
消耗頻度が高い商品である化粧品や食品などは、リピート率が50%になると言われています。
手元の商品が無くなるタイミングなどに合わせて施策を打つことで、リピート率を高めやすいのが特徴です。
その他一般的な自社ブランドECでは 30%から40%程度
上記のようなシーズンによる新作販売や、消耗度合いによる購入頻度などによってECのリピート率は大きく異なってきますが、多くのケースでは30%から40%程度と言われています。
リピート率を上げるための施策とは?
さて、皆さんのサイトのリピート率はどれくらいでしょうか?
ここからは、リピート率を上げるための具体的な施策をご紹介していきます。
既にやっている施策もあるかと思いますが、やっていない施策があれば是非取り入れてみてくださいね。
同梱物
初回の購入体験時に重要となってくるのが、同梱物。
もちろん商品自体の梱包が綺麗であることも必要ですが、同梱物として、商品の利用効果が高まるマニュアルや、お得に購入できるクーポン、感謝を伝える手紙などを入れることはとても重要な要素となっています。
商品の梱包を開けた時お客様が楽しめるような同梱物を入れるようにしましょう。
郵送ダイレクトメール
リピート率を上げるためにまだまだ有効なのが郵送のダイレクトメールです。
通常のメールマーケティングに比べてコストが高くなってしまうので、連発することはなかなか難しいのですが、休眠顧客の掘り起こしや、新商品の案内、特別セールの案内などを送るのには有効な手段となっています。
開封ログなどを取ることはできませんが、休眠顧客が増えてきたタイミングで一度は試しておきたい施策になります。
メールマガジン(コンテンツ提供)
ファンを増やすために重要となるのがメールマガジン。
割引の情報などではなく、ブランドや商品をもっと好きになってもらうためのコンテンツを提供していきましょう。
多くのお客様は、ブランドのことを知りません。
ブランドの想いや背景などを伝えることで、ファン度を高めることができます。
また、あまり知られていない商品の使い方などの情報提供をすることで、より商品のことを好きになってもらえます。
メールマガジン(キャンペーン)
新商品や、セール情報などのお得な情報を伝えることもできるのがメールマガジンの使い方の一つ。
コンテンツ提供と似ていますが直接的に売上アップに聞くのがこのキャンペーンメールです。
顧客セグメントに合わせて、クーポンの割引率やレコメンド商品を変更するなどで効果を高めることができます。
ポイント機能
リピート率を高める上では、ポイント機能も有効な施策の一つです。
ポイント付与率や、消化期限など設計は非常に難しいのですが、設計がしっかりとしていれば効果的な施策になります。
ポイントの有効期限が迫っています、などのメールを合わせて送ることで、リピート率を高めることができます。
SNS
SNSのフォロワーを増やしていくと言うことも重要な施策の一つです。
コンテンツ提供のメールマガジンと類似した施策になりますが、ブランドや商品のファンを増やすにはとても有効な施策となっています。
利用するソーシャルメディアによって好まれる投稿コンテンツが異なりますので、自社のターゲットがどのソーシャルメディアに多いのかなどをしっかりと見極めた上で継続的にコンテンツ提供をしていきましょう。
流入元分析・改善
当然のことですが、流入元によって大きくリピート率は変わってきます。
広告流入なのか、検索流入なのか、SNSからの流入なのか。
初回購入者がどこから流入したか、その流入元からのリピート率はどうなのかを分析することで、リピート率の改善をすることができます。
改善方法としては、単純に広告予算の配分を変更するなど注力先を変更することや、広告クリエイティブを変更するなど、各流入ごとに最適なカスタマーエクスペリエンスを提供しましょう。
サブスクリプションモデルの導入
リピート率を高める上で、非常に有効な施策がサブスクリプションモデルの導入です。
定期購入、頒布会、サブスク、などとも言われますが、ここでは、お客様に対して一定期間における定期的な商品の配送、またはサービスの提供による自動決済サービスを指しています。
サブスクは、都度注文に比べて、初回購入のハードルが高くはなってしまうものの、買い忘れの防止などが既になされているため、都度注文よりも圧倒的にリピート率が高まります。
詳細な使い方などは以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ
Shopifyでリピート率を上げるために有効な施策をまとめてみました。
ECにおいてリピート率は非常に重要な指標ですので、取り組んでいない施策があれば、是非導入を検討することをお勧めします。
リピート関連の施策は、施策を実行してから効果が出るまで少し期間が空いてしまいますが、効果は絶大なので、継続的にリピート率をウォッチして、売り上げを着実にあげていきましょう!
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