カゴ落ちという言葉をご存知でしょうか?
カゴ落ちとは、ネットショップにおいて商品をカートに入れたまま放置されてしまう状態のことを言います。
カゴ落ちは売り上げダウンに直結します。
株式会社イー・エージェンシーが2018年4月から2019年3月の1年間に行った、ECサイトのカゴ落ちによる機会損失状況を把握するための調査によると、カゴ落ち率は年間平均で68.5%、カゴ落ちによる機会損失額は売上の約2.5倍にものぼることが分かっています。
この記事では、カゴ落ちの理由と対策を取り上げます。ぜひ参考にしてみてください。
ECショップで起きるカゴ落ちとは?

カゴ落ちとは、ECショップでユーザーが商品をカートに入れたにもかかわらず、そのままの状態でショップを離脱してしまうことを言います。
カートに商品が残ったままになることからカート放棄やカート離脱とも言われます。
なぜカゴ落ちが起きるのか?
Baymard Institute社の調査によると、チェックアウトまでにカゴ落ちした理由は以下のとおりです。
- 送料・手数料の高さ:50%
- 買い物をするのにアカウント登録が必要だった:28%
- チェックアウトまでのプロセスが長く複雑すぎた:21%
- 前もって合計金額を知ることができなかった:18%
- 配送が遅い:18%
- クレジットカード情報を提供したくない:17%
- Webサイトにエラーが発生した:13%
- 返品ポリシーに満足できない:10%
- 支払い方法が不十分:6%
- クレジットカード決済が拒否された:4%
カゴ落ち率を下げる対策は?
カゴ落ちが売上に大きなインパクトを与えるということは分かったかと思います。では、カゴ落ち率を下げるためにどのような対策を行えばいいのでしょうか。
対策としては次の2つがあげられます。
- カート画面からの離脱を防ぐ
- 離脱したユーザーを購入につなげる
カート画面からの離脱を防ぐ
送料について記載
カゴ落ちの原因として最も多かったのが「送料・手数料の高さ」です。
ユーザーにとって一番ありがたいのは送料・手数料が無料になることでしょう。しかし、その場合ショップの利益に大きく影響が出る可能性があります。
無料が難しければ、送料・手数料についての記載をユーザーが分かるように明示することが望ましいでしょう。
購入までのプロセスを短くする
次に多かった「アカウント登録が必要だったため」という回答の対策ですが、アカウント登録については、ゲストアカウントで買い物ができるようにすることで解決します。
Shopifyではゲストアカウントでの買い物が可能です。
簡単にゲスト購入にしてしまうのも一つの手ではありますが、アカウント登録することで得られるメリットを、もっと打ち出してみるのもひとつの手段です。
たとえば初回アカウント登録のユーザーに割引クーポンを発行する、などです。
配送方法の選択肢を増やす
「配送が遅い」というユーザーには、オプション指定による急ぎの配送などを設けるという対策が必要でしょう。
また、Shopifyで実店舗を持っているマーチャントについては、店舗受け取りが可能なので代替手段として利用するという方法もあります。
クレジットカード情報の入力をアシスト
「チェックアウトまでのプロセスが長く複雑すぎたため」というユーザーですが、ShopifyペイメントのShop Payを使えば、一度入力したクレジットカード情報や住所の入力を自動でアシストしてくれます。
一度入力するだけで次回以降の入力が不要である旨を喚起してあげればよいですね。
返品交換の条件を明確にする
「返品ポリシーに満足できない」というユーザーには、可能な範囲で返品交換の条件を寛容にするしかないでしょう。
ただし、売上に大きく影響が出てしまっては困ります。慎重に検討しましょう。そして、返品交換条件は明確に打ち出すようにします。
決済方法の選択肢を増やす
「支払い方法が不十分」というユーザーは、決済方法を増やすことで解決します。Shopifyではさまざまな決済方法が選択できます。
決済方法を増やすことでカゴ落ち率が軽減されるのであれば、導入しない手はありません。
SSL証明書でユーザーに安心感を
ShopifyはSSLに対応しています。
セキュリティ対策は十分であることを明示することで、クレジットカードでの決済に不安を持つユーザーのカゴ落ちがある程度防げるはずです。
離脱したユーザーを購入につなげる
リマインドメールを送る
一度でもカートに入れたということは、ある程度は商品に魅力を感じているはずです。
そのときは購入しなかったとしても、リマインドメールで再度購買意欲を喚起してあげると購入につながる可能性は高いです。
Shopifyでは、カゴ落ちしたユーザーに対して自動でリマインドメールを送信する機能があります。
しっかりとメールのテンプレートを修正して、魅力的な文面でユーザーの購入を促しましょう。
まとめ

ネットショップにおいて、約7割ものカゴ落ちが発生率しているというのは驚きです。
ここでは、カゴ落ちの理由やその原因、カゴ落ちへの対策について例をあげてみました。まずはできることから徐々にはじめてみて、カゴ落ちを極力減らすよう改善していきましょう。