近年、多くの企業が効率的な業務遂行を追求する中で、アウトソーシングサービスの導入を積極的に検討しています。
経費削減や専門知識の活用のためには、適切なパートナーを選定しなければなりません。
本記事では、事業規模拡大に伴う物流の課題解決など、物流に関わる幅広い分野で評価されている物流アウトソーシング「オープンロジ」について紹介します。
ECサイトのプラットフォームとして人気のShopoifyと連携する方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
オープンロジとは
オープンロジは、EC業務における入荷から発送まで一連の物流業務を、すべて自動化するアウトソーシングサービスです。
独自の倉庫ネットワークを持っていますが、倉庫自体はオープンロジが保有しているわけではありません。
全国の倉庫パートナーと提携をし、その空きスペースを利用してEC事業者をはじめとするユーザーサービスを提供しているため、商品1点から数100点まで、柔軟に対応してくれます。
2022年3月末時点で導入アカウント数は10,000を超えており、今後もさらに拡大が見込めます。
初期費用・固定費が0円
オープンロジは、初期費用・固定費が無料かつ従量課金制です。
ECサイトでは繁忙期やセールの有無に応じて、仕入れる商品の数や販売する数が変動します。
そのため、固定費がかかるサービスの場合、利用する数が少なくても一定のコストが発生します。
従量課金制であれば、無駄なく使った分だけ料金を支払うことが可能です。
利用料金は、原則倉庫利用料金と配送料金のみのわかりやすいプランで、ボリュームディスカウントもあります。
また、海外への配送にも対応しており、複数の配送方法の中から選べる点がメリットです。
なお、料金は物流状況によって変動する可能性があります。
また、冷蔵冷凍倉庫の利用料金は通常の倉庫利用料金と異なるため、事前に問い合わせましょう。
オンラインで簡単に運用
オープンロジはクラウド型のシステムにより、各種データの管理だけでなく倉庫スタッフ間のやりとりもオンラインですべて完結します。
物流業界で多く見られるFAXやメール、Excelでの管理は不要です。
同梱数の調整や書類の添付などの部分的な対応依頼もWeb上で完結できるため、場所や時間に縛られず依頼できます。
また、APIとの連携機能も整っており、既存システムとの連携を無料で行えます。
倉庫に預けた商品の在庫反映・出荷指示を自動化することも可能です。連携可能な代表的なAPIは以下のとおりです。
- Yahoo!ショッピング
- Shopify
- GoQシステム
- STORES
- Makuake
- ネクストエンジン
- BASE
- mercari
物流アウトソーシングを利用するメリット
ECサイトの成長に伴い、物流業務の適切な対応がより重要です。
商品数や取扱い頻度が増えると、物流業務の負担も増大します。
この章では、物流業務の負担を軽減できる、物流アウトソーシングを利用するメリットを紹介します。
コア業務に注力できる
物流アウトソーシングを利用すると、これまで物流業務に関わっていた社員が、他の重要業務に集中可能です。
本来、物販会社の主となる業務は商品企画や、販促活動です。
しかし、発送業務の対応など、物流業務のサポートのために人員を割くと、優先すべき業務が疎かになる恐れがあります。
外部に委託することである程度料金は発生しますが、社員が本来の業務に集中できれば、結果として売上の拡大につながります。
また、固定で作業員を自社雇用する場合は、物量に関わらず固定で人件費を支払わなければなりません。
しかし、物流アウトソーシングを利用すれば、物量によって金額が変動するため、コスト削減にもつながります。
物流の品質向上が見込める
業者の専門知識を活かして、厳密な在庫管理や入出荷作業を実施できるため、物流の品質向上が期待できます。
リアルタイムでの在庫数把握やロット管理も可能です。
また、自社で物流業務に対応すると、日々のイレギュラーな事象にも対応に時間を割かなければなりません。
たとえば、ユーザーからの急なキャンセルや、住所不明による未達など、注文に関するイレギュラーが発生した場合には複数回のやり取りが発生します。
物流アウトソーシングを利用すればすべて物流業者側で完結できるため、迅速な対応が可能です。
物流アウトソーシングを利用するデメリット
物流アウトソーシングの利用にはデメリットも存在します。
しかし、事前にデメリットを把握しておくことで事前に対策できます。
この章では、物流アウトソーシングを利用するデメリットを対策とあわせて紹介しますので、参考にしてください。
自社にノウハウが蓄積されない
物流アウトソーシングを利用すると、物流業務の一切を自社内で行わないため、物流ノウハウが蓄積できません。
たとえば、物流業務の内部プロセスが把握できないと、将来的な変化や新たな展開への対応が難しくなる可能性があります。
日時報告等を通じて委託先との連携を密にし、自社にあったシステムが構築されているかを定期的に確認することが大切です。
委託できない業務がある
サービスを提供している企業によって、委託できる業務は異なります。
物流プロセスの一括委託が可能な企業もあれば、特定の業務にしか対応していない企業も存在するため、依頼したい業務の範囲を確認することが重要です。
複数の課題がある場合は、優先順位をつけてその課題解決ができる企業を選定することが求められます。
Shopifyにおけるオープンロジの活用方法
オープンロジと連携可能なAPIの1つにShopifyがあります。
Shopifyは、オンラインストアの開設をはじめとするプラットフォームです。
この章では、Shopifyにおけるオープンロジの活用方法を紹介します。
出荷作業の自動化
オープンロジはShopifyとのAPI連携によって、簡単に自動化された物流を実現し、業務負担を軽減できます。
リアルタイムで在庫情報を把握することも可能なため、急な問い合わせにも素早く対応可能です。
また、事前にオープンロジへ商品を入庫しておくことで、注文を受注した後の商品の梱包、発送などのすべての配送作業を代行してくれます。
物流業務全体にかけるコスト、時間を削減できる点がポイントです。
多数の店舗を一括管理
Shopifyとオープンロジの連携には、「複数ショップ連携機能」が備わっています。
近年、Shopifyで構築したECストアを複数同時に運営している企業が増えています。
店舗ごとにコンセプトを決めたり、商品ジャンルによって使い分けたりと、運営方法もさまざまです。
ストアを別々に管理する場合、作業に時間を要します。
複数ショップ連携機能を使えば商品管理をまとめて行えるため、少ない手間で管理できます。
Shopifyとオープンロジを連携する方法
Shopifyとオープンロジとの連携は、ECサイトを立ち上げたばかりの企業にも最適です。
Shpifyは拡張性が高く、新しい製品や地域を追加する場合もスピーディーに対応できます。
この章ではShopifyとオープンロジを連携する方法を紹介します。
作業を自動化、効率化するためにも、早い段階での導入がおすすめです。
1. オープンロジアプリをインストールする
まず、Shopifyアプリストアからオープンロジアプリをインストールします。
インストールすると、リダイレクトによりShopifyからオープンロジの管理画面に遷移します。
なお、この時点で連携機能はインストールされていますが、有効化にあたってShopifyスタッフからの諸注意事項の案内を受けなければなりません。
「お問い合わせフォーム」から必ず申請してください。
2. 商品情報をオープンロジにインポートする
Shopifyの商品情報をオープンロジにインポートする際に、配送に関わる設定もします。
オープンロジと在庫数を連動させる際は、在庫ポリシーを「Shopifyがこの商品の在庫を追跡する」に設定してください。
また、税込み・税抜きの設定をオープンロジと統一します。
なお、初回の連携など、Shopify商品をオープンロジに登録する件数が多い場合は、CSVアップロードを活用し、複数の商品にまとめて品名を登録することもできます。
すでにオープンロジに在庫がある商品とShopify上の商品を連携する場合は、双方の商品を紐付ける必要があるため、注意が必要です。
3. 在庫情報・注文情報・出庫情報を連携する
在庫を連携するためには、はじめにShopifyとオープンロジの在庫数を一致させなければなりません。
Shopifyに在庫がない場合は、双方の全商品の在庫数が「0」で一致しているため、オープンロジ管理画面の「入庫実績連携」を有効にするだけで在庫連携の設定は完了です。
また、Shopifyとオープンロジで注文情報・出庫情報を連携すると、Shopifyの注文情報がオープンロジに自動で取り込まれます。
出庫が完了すると、配送ステータス・問い合わせ番号がShopifyに自動で反映されます。
4. 出庫依頼を自動連携する
出庫依頼の自動連携は、オープンロジ管理画面にて、「出庫依頼の自動連携」にチェックを入れて「保存する」ボタンを押せば完了です。
オープンロジを連携して配送業務をスムーズに!
本記事では、物流アウトソーシング「オープンロジ」について解説しました。
オープンロジはShopifyと簡単に連携が可能で、初期費用・固定費が0円ですので気軽に取り入れられます。
配送に関する作業が自動化されることで業務効率も向上するため、ShopifyでECサイトを構築している場合は、ぜひ導入を検討してください。
自社での導入が難しい場合は、ECサイトの構築を支援してくれる株式会社ハックルベリーの利用がおすすめです。
物流業務の負担軽減やコスト削減、物流品質の安定などを実現し、よりユーザーが利用したくなるサイト作りをしましょう。
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